|
★ 勝海舟(1823〜1899)の名言 江戸末期から明治初期の武士。政治家。 西郷隆盛と会談を行った、「江戸城無血開城」の立役者として知られる。
★ 人の歴史は同じことの繰り返し 幕末期に活躍した幕府方の要人、勝海舟は明治になると新政府の一員として日本を支えました。彼は随筆『黙々静観』の中で、幕末に起こったさまざまな事件は維新前の野蛮なできごとだといわれるけれど、明治の時代になっても同じような事件が起こっている、ということを軽妙な語り口で書いています。 そして、今から見る昔のできごとも、昔から見る今のできごとも、まったく本質は変わらないというのです。 幕末の動乱と私たちの日常では起こっているできごとのスケールが違いますが、「昔も今も、同じようなことが起こっている」という本質は変わりません。正に歴史は繰り返すものなのです。 ちょっと思い返してみてください。「最近の若い者はけしからん!」なんて発言をしている人も、昔は「けしからん若者」だなんて、先輩たちにいわれていたのではありませんか。 多くの人はそのことを棚に上げて、まるで自分が最初から「立派な大ベテラン」だったかのように振る舞っているのです。 世の先輩諸氏は、「今年の新人は駄目だ」と愚痴をいう前に、自分が新人だったころを思い返してみてはいかがでしょうか。 そして、自分がわからなかったことや不安に思っていたこと、うまくいかなかったことを振り返って、今の新人たちの成長をサポートしてあげてもいいのではありませんか。そのほうが、あなた自身にとっても得があるはず。いち早く、頼りになる仲間が増えるのですから。 また、もしも自分が「最近の若者は!」といわれてしまったとしても、それを気にしすぎてはいけません。相手が具体的に「ここを直して欲しい」と意見しに来たのであれば、それは直すべきところがあるのかもしれませんが、必要以上に深刻になって、くよくよと悩む必要はないのです。それは昔から多くの人が通ってきた道なのですから。 ★ 口にするなら愚痴よりも助言を 勝海舟の教えを受けた人物の中でも坂本龍馬が知られています。彼らの出会いは驚くべきものでした。 彼を暗殺するために現れた坂本龍馬に教えを説き、そのまま弟子にしてしまったというのです。命を狙いに来た相手まで説得してしまうような、懐の深さを見習ってもいいでしょう。 後輩に多少目に余るところがあっても、愚痴より助言を口にするべきです。これから先、「大成した後輩を指導した、偉大な先輩」になれるかもしれません。 |
|
||||
Copyright (C)2015. 古歌・辞世の歌・禅の言葉・名言・格言から生き方を学ぶ All rights reserved. |