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【古歌13】・・古歌に学ぶ生き方



   生業に
     はげむる道の 奥にこそ
       黄金(こがね)花咲く 道はありけり




【歌の意味】

自分が生活の糧を得ているその職業を真面目に勤め上げたら、いつかは必ず成功し、富貴栄誉を得ることができるという趣旨です。


かつて日本もバブル経済で総国民が浮かれていた時代がありましたが、その頃は企業も、あるいは会社勤めのサラリーマンでさえ株に手を出したり、不動産に手を出したりして、値上がり益を得ようと奔走していたものです。

また、その頃は企業も本業を忘れて、たとえば、本の販売を主としている企業が外食産業に進出したり、分譲マンションの販売に手を染めたりしましたが、ほとんどのそういう二股をかけたような企業は自然に淘汰され、倒産していきました。

人それぞれ、天から与えられた天職というものがあるわけですから、まずは自分に与えられた仕事を気迷いせず、一心不乱に打ち込むことが大切です。
そうした日々の積み重ねの結果、オカネや地位は自然に身についてくるものです。


自分の職業に集中できないほど、気の毒な人はいませんが、たとえ、自分の職種に適性がなくても、継続して真面目に取り組み、専門家の域まで達しますと、必ず、陽が射し、結果は求めずとも結果のほうがやってくるものです。

「ムササビ 五能一技を成さず」という言葉がありますが、全てにそこそこ秀でているよりも何か一つに秀でているほうが良いという意味です。
ムササビは空も飛べるし、陸上を走ることもできます。

また、水中にもぐることもできるようですが、飛ぶことにかけては鳥に負け、陸上を走ることでは犬にも負け、泳ぐことでは魚にはかないません。

このように、ムササビはいろいろなことができますが、専門家にはかなわないというたとえであり、まずは仕事のブロを目指してください。





古歌に学ぶ
11 山水も 木の根岩の根 くぐらずば
大海原に いかに出ずべき
12 なにごとも 我をあやまり したがいて
負けてさえいりゃ この身安心
13 生業に はげむる道の 奥にこそ
黄金花咲く 道はありけり
14 教えぬに 決して上見ぬ 藤の花
ただ足ることを 知りて咲くらし
15 笑い声 朝夕絶えぬ 家をこそ
玉の台うてな)と いうべかりけり
16 小石をも 避けてソロソロ はびこりて
松は岩をも 砕くなりけり
17 橋なくて たとえ天に のぼるとも
俺が俺がは 任されもせず
18 古(いにしえ)は 心のままに 従いぬ
心よ今は 我に従え
19 心より 心を得んと 心得て
心に迷う 心なるかな
20 心をば 心の仇(あだ)と 心得て
心のなきを 心とはせよ



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