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千枝(ちえ)もも枝 茂れる松も そのもとは ただ双葉(ふたば)より 生えそめしなり 【歌の意味】 何千もの枝を張っている大きな松の木も、始めの一歩は二枚の葉っぱから大きくなったのだという趣旨です。 この世は、どんなものも栄枯盛衰を繰り返すものであり、松の一生も人間の一生と同じ道をたどります。 人の一生を12段階で言いますと、 @ おぎぁーと生まれる。 A 生れた後、産湯を使います。 B 立派に成長し、成人式を迎える。 C 学校を出て、社会に乗り出す。 D 精神的にも肉体的にも、最高の充実感をもって仕事に取り組む。 E だんだんと肉体の衰えが生じてきます。 F 病気にかかりやすくなります。 G やがて、寿命が尽きて死に至ります。 H 墓に入ります。 I 魂の痕跡が無くなる。 J 母の胎内に宿ります。 K 母の胎内で栄養の補給を受ける。 このように、輪廻転生を繰り返しているのが、この世の姿であります。 松の一生で言えば、松の双葉が顔を出すのが@に該当し、AからCで何百何千という枝を張り、Dにいたって、岩をも砕くほど大きくなって、たくましくになった状態です。 そして、D〜Iに向かって、樹勢が衰えていきます。 |
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