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辛いことや苦しいことは、いつか乗り越える必要があります。ですが、苦悩の真っ只中にいると、強い気持ちではいられないものです。「この困難を真正面から乗り越えよう」などと思わず、やんわり回避するのもいい方法です。 ★ 逃げ出すのは絶対にいけないこと? 苦難を味わって心が折れてしまったときや、目の前に壁が立ちはだかったとき、あなたはどうしますか。多くの人は、なんとかして乗り越えようとして苦心するでしょう。 ですが、あなたの受けた心の傷があまりにも深かった場合や、立ちはだかる壁があまりにも厚かった場合は、ちょっとやそっとの努力では乗り越えられないかもしれません。 「どうして自分は心が弱いのか・・・」「壁を乗り越える力がないのか・・・」と、悩んで落ち込んでしまうくらいなら、いっそ逃げてしまうのはいかがでしょうか。 逃げるなんてできないと反発する人もいると思います。ですが、心が折れて平常心を失ってしまった状態では、無理をしてもいい結果につながらないのではないでしょうか。それならば、気力が湧いてくるまで退却というのもいい方法です。 「モタモタしていると大勢の人には迷惑がかかるから、早く立ち直らないといけない」という人もいるでしょう。しかし心ではそうは思っていても、体が追いつかないときはあるはずです。 どんなに忙しくて大変なときでも、気分転換にまったく別のことをする時間くらいは、取れるのではありませんか。とにかく、ほんの少しの時間でもいいのです。苦しい状況から離れてみてください。それだけでも気分は大分落ち着くでしょう。 苦しいときに逃げてはいけないと考える理由は、「それが正しいことだと思っているから」というだけではないでしょう。逃げ出すことが、失敗や挫折を確定させることのように思えている人も少なくないはずです。 どんな状態でも、逃げ出していなければ、「まだ失敗や挫折はしていない」というふうに思えるのです。ですが、それは失敗までの時間を無為に引き延ばしているだけではないでしょうか。自分で一度、冷静に失敗の事実を確定させるのも、勇気ある決断なのです。 ★ 一度仕切り直せばうまくいくかもしれない どんなに努力しても、うまくいかないときはうまくいきません。それは自分の力だけではどうにもならないことなのです。偶然、間が悪かったということもあります。それなのに無理をして、自分の心の傷を広げないほうがいいでしょう。 たった一度の失敗や敗北で、すべてが決まってしまうことはありません。だから、そこで逃げてしまっても、何もかも失うなんてことはありません。 一度仕切り直して再度始めれば、案外簡単にうまくいくかもしれないのです。目の前の壁を乗り越えるチャンスは、いつかまためぐってきます。
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