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見る人も 見らるる人も うたた寝の 夢まぼろしの 浮世ならずや 【歌の意味】 昼寝姿を見ている人も、見られている人も、この世のはかなさを知らない。 私たちの脳裏の奥深くにある古き良き想い出や、あるいは何の心配もなく無邪気に遊び回ったあの子どもの頃の楽しい想い出は、まさに夢幻としか言いようのない遠い過去のもので、二度とよみがえることはなく、たとえ過去の写真を見ても、想い出としてボャーっと残っているだけで何も確たるものはありません。 私たちが、「今」と言っている間にも、その「今」は過去(夢)のものとなっており、本当にこの世は、夢で走馬灯を見ているようなものです。 「今(いま) 今(いま)と 今と言う間に 今ぞ過ぎ行く」 このように考えますと、人生は儚い夢のような連続で、今日は昨日の続き、今日の続きが明日なら、ほんとうに人生は夢の中にあるといってもおかしくありませんね。 私たちはこのような夢のような儚い世界に生きているとはいえ、現実に戻りますと、喜怒哀楽があって、悲喜こもごもの人生があり、また、交通事故などに逢いますと、現実の痛みも待っています。 自分の希望や理想と、またそのようにならない現実との狭間で生きていくためには、今をよりよく充実して生きていくしか方法がなく、それには昨日も今日もないことを知らなければなりません。 生活指針としては @ つまらない人気や虚名で嬉しがってはいけない。 A 勝って驕るのは、奈落の底への第一歩と心得よ。 |
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