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★ 趣旨 円熟した道者に対する尊称で、閑は静か、古錐は使い古した錐で、「老古錐(ろうこすい)」と同義です。つまり、円熟味を増した人やものには、素晴らしい価値があるという意味です。 「閑古錐」とは、先が磨り減って角がなくなって丸くなり、無用の錐のように忘れ去られてしまった存在のことです。 禅の教えでは、人知れず平凡に暮らす普通のお年寄りに見えて、実は悟りの頂点に達した人のことをいいます。 ともすれば私たちは、なんでもかんでも効率的、合理的であるか否かを判断材料にして、その行動指針を決めてしまいがちです。 目標を達成する上で、それに対して少しでもマイナス面があることは避け、実績や報酬が得られないことは、すべて不合理と思ってしまう。 現代社会はそんな目から鼻に抜けるような怜悧な行動を取る人材を求める傾向や風潮があるように思えてなりません。それはとても残念なことです。 自分自身が「閑古錐」になるのは難しいかもしれませんが、ときには効率や合理を度外視してみませんか。 人間味溢れる行動や判断を大切に慮れる人になりたいと思いませんか。 |
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