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★ 小林多喜二の名言 プロレタリア文学の旗手として知られる小説家。 代表作『蟹工船』は近年ブームになった。
思想犯として逮捕され、非業の最期を遂げた作家・小林多喜二。 彼には、生涯愛し続けた女性がいました。ここで紹介した名言は、彼が実際に彼女へ宛てた恋文の一部です。 当時、彼女は非常に貧しく不遇の生活を送っていたといいます。彼は辛く苦しい思いをしている彼女に対し「世の中は幸福ばかりで満ちているものではない。不幸というのが片方にあるから、幸福ってものがある」と、希望を込めて文をしたためています。 ふたりが共に過ごした時間は、そう長くはなかったそうです。しかしその短い期間でも、多喜二は人生の中で、至上の幸せを感じていたのだと伝えられています。 ★ 不幸を知っているからこそ、幸福の重みがわかる 幸せは目に見えないものです。人が幸せかどうかを数字などで計ることは、到底できません。さらに幸せは人によって感じ方が違います。 誰かにとってうれしいと感じることが、別の誰かにとっては嫌なことかもしれないのです。幸せの形は人それぞれであり、幸せと感じるかどうかは、その人の受け取り方次第なのです。 その一方で、不幸は目に見えない幸福を感じ取るためのバロメーターといえるかもしれません。大きな不幸に傷ついた人は、そうでない人よりも幸福を感じ取るためのセンサーが敏感になっているともいえるでしょう。 普段なら見過ごしてしまいそうな小さな幸せも強く感じ取れるのは、大きな辛さを知っている人だけの特権かもしれません。 下り坂は、上がり坂があるから下り坂です。ずーっと下り坂が続くことはないのです。 |
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