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【禅の言葉】・・五観の偈(ごかんのげ)


★ 趣旨

食事をする時は、感謝の気持ちを忘れず、修業のひとつと考え、感謝をするための作法のことです。

食事のときはすべてに感謝をしましょう。




毎日の食事にも、禅では「五観の偈」を唱えるという作法があります。
それは、簡単に解説すれば次のようなことです。

一つには 功(こう)の多少(たしょう)を計り、彼(か)の来処(らいしょ)を量る。
多く者の働きや命などの犠牲となった上に、この食事があることに感謝します

二つには 己(おのれ)が徳行(とくぎょう)の、全欠(ぜんけつ)を忖(はか)って供(く)に応ず。
この食事の中に犠牲となった命を自分は受けていいのか、今日の行いを反省します

三つには 心を防ぎ過(とが)を離るることは、貪等(とんとう)を宗(しゅう)とす。
心穏やかであるか、貪りや怒りはないか、愚かな心はないか、心を正します

四つには 正に良薬を事とするは、形枯(ぎょうこ)を療(りょう)ぜんが為なり。
この食事は、心身の健康のために、修行のためにいただきます

五つには 成道(じょうどう)の為の故(ゆえ)に、今(いま)此(こ)の食(じき)を受く。
菩薩道のため、人徳を磨くために精進努力するためにいただきます


今まで何気なく食べてきた、肉や魚、野菜もみな命のあるものです。
その命をいただくことで、私たちの命と体が維持できているのですから、感謝の気持ちを忘れないで大切にいただきたいものです。





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