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★ 趣旨 名誉が世間に広がることや、財を追い求めることを断ち切ることで、本当に立派な人は、名誉や富にこだわらないし、追い求めることもしないという趣旨です。 あの有名な茶人、千利休(せんのりきゅう)が名前の由来にしたといわれるこの禅の言葉。 自分を肥やす利益はいらないという意味で、この名前をつけたと思われます。利休は、できるだけ茶の道具は簡素なものにするようにつとめ、余分な飾りは不要、虚飾があってはならぬ、あくまでも質素を旨としました。 日常生活で、名誉欲と金銭欲を少しでも抑えることが出来れば、心はしばられず、自由になれることと思います。 ここで、「名利」とは名聞利養(みょうもんりよう)のことで、名聞とは名誉が世間に周知されることです。利養とは財や富を追い求めることです。 織田信長や豊臣秀吉という天下人に仕えた千利休の、名誉や富を追いかけない、欲のない世界で生きていこうという決意の表れともいわれています。 人の欲望には限りがないといわれています。 財欲や名誉欲、色欲、睡眠欲など、数え上げれば切りがありません。それを追い求めることをやめなさいという禅の教えが「名利共に休す」なのです。 よく肩書きなどで相手を判断したり、自分の立場を人よりも上に見せたがる人がいますが、それもまた、名誉欲のひとつです。 そのような振る舞いは避けたほうがいいでしょう。 |
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