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★ 趣旨 仏道を学ぶ者は、衣服や食べものを貪ってはいけないという意味です。つまり、自分に定められた以上のものを求めてはいけず、分相応の生活をせよという趣旨です。 この禅の言葉は、「仏道修行をしている者は、衣服や食べものを必要以上に欲してはいけない」ということを教えています。 そして、「人には、それぞれ一生分の食べものや寿命が定められているから、必要以上に求めても得られるものではない」とも諭しています。 こんな話があります。 昔、ひとりの清廉潔白な僧侶が死んで冥土にいったところ、閻魔(えんま)大王が「まだ一生分の命が尽きていないから帰せ」と命じました。 しかし、閻魔大王に仕える役人いわく「命は残っていますが、食のほうが尽きています」。 僧侶は貪ることをしなかったため、「仏教と縁の深い蓮の葉のみを食べる」という条件で蘇生できました。 贅沢にものを求めすぎてしまう現代の私たちでは、どうなるのでしょうか。 ほとんど袖を通さないまま捨ててしまった服や、食べ切れずに残してしまった料理は、あなたに定められた分ではなく、あなた以外の誰かが必要としていた分なのかもしれません。 |
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