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これはですね、万物の中でも人間だけが、天(陽)地(陰)の徳を受け、かつ、天地の徳を知っているがゆえに、言われています。 もっと分かりやすく説明しますと、人間は精神(気=陽)と肉体(質=陰)が融合して、ひとつの生命体を形成しており、精神と肉体は不可分の関係になっています。 要は、目に見えない気(陽)が肉体(陰)に宿ることによって人間は生命を維持しているということです。 われわれ人間は、母の胎内で精子と卵子が融合して生まれますが、このとき父は天に配され、母は地に配されています。 そして人間は、天の気(父の精水)が地(母の胎内)に降りて、その地(母の胎内)から生まれ出ます。 このように人間は、天の徳と地の徳を受けて存在することから、人間の体型もよく見ますと、頭部は丸く宇宙(天)を象徴し、手足は東西南北の四方に伸びて地(質)を象徴し、地(質)の上に宇宙(天の気)を戴いている姿となっています。 この姿をしていますのは、二足歩行します人間だけです。 運命の良し悪しは、天の気(父)に依存するところが大きいため、あなたの運勢が危急存亡の危機に立ったときには、心の中で父に助けを求め、身体(質)が危篤状態に陥ったときには、母から体を受け継いでいることから、母の顔を思い浮かべ、母に助けを求めようとします。さあ、あなたはどうでしょう。 天地の徳を知るとは、いかに。 地球はあらゆる生命を育み、春には美しい花が咲き、秋は実りの季節ともなって、われわれに食物をもたらしてくれます。 このような天地の徳を知ることができるのは、人間だけであり、もし、人間がいなければ、いかに美しい花を咲かせようと誰もその天地の徳を知るものはありません。 以上のように、われわれは天地の徳を受けて誕生し、かつ、天地の徳を理解できるのは、われわれ人間だけということから、人間は万物の霊長と言われ非常に尊い存在であります。
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