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★ 『太陽と地球が互いに引き合う引力の真の原因は不明である』・・・近賢 地球が太陽系第7番目の惑星として誕生したのは、今から約46億年前という気の遠くなるような大昔であります。数限りない隕石との衝突を繰り返すことによって、火山の爆発と大規模な洪水に見舞われながら徐々に沈静化し、太陽系宇宙のどこにもない現在の美しい自然ができあがった。 おおらかで屈託のない私たちの先祖はこの美しい自然の中にすっかり溶け込んで、今に伝わるさまざまな文化的遺産を残してくれています。 ★ 『天道は言わずして教えるのを見つけぬうちは常闇(とこやみ)の国』・・・古歌 天道とは二象一態の理と万物生存五原則によるり絶対中和の状態、それに地球の公転にわる正確な四季の循環により万物の生成化育がなされている道理のことで、この道理がわからないあいだは、 「自分は間違ったことをしていないけれども、相手が間違っている」とか、 「相手が自分に合わさないから、自分も相手に合わす必要がない」 などと言って、互いに譲り合おうとせず争いを繰り返しているようでは、まさに常闇の世界を彷徨う愚を冒していると言わざるを得ない・・・。 ★ 『咲く花を 歌に読む人 褒むる人 咲かせる花の もとを知れかし』・・・古歌 咲く花を見て美しいと感じたり詩を作ったりする人はいるけれども、美しい花を咲かせた元の道理を知る人は少ない・・・。 昔の人は「お天道(てんとう)さん」にかぎりのない敬慕の念と恩恵を感謝する気持ちを持っていて、悪いことをすると、お天道さんの下を歩けないとも言っています。太陽を宇宙最大の神とあがめる宗教はここに端を発しました。しかし、この歌が読まれた江戸中期ごろには既に天恩を知らぬ横着者が横行していたとみえて、自分勝手に人生を楽しんでいたと思われます。 ★ 『天は長く地は久し、天地の能く長く且つ久しき所以のものは、其の自らを生ぜざる以ってなり、故に能く長生す』・・・老子 仏教にも、 『諸法の空相は生ぜず滅せず垢つかず浄からず増さず減ぜず』・・・般若心経 と唱えられていますが、老子にしても仏教にしても両者は当時では想像もつかない遥か離れた異国であるのに、ほとんど時を同じくして、天地が増さず減ぜずして、かつ、自らを生ぜざる故を以って長久であるとしているのは、古人も悠久の大地に足を踏ん張り天を仰いで、この自然の美しさを心から感じたがゆえでしょうか・・・。 花無心招蝶・・花は無心に蝶を招き、 蝶無心尋花・・蝶は無心に花を尋ねる。 花開時蝶来・・花、開く時、蝶来たり、 蝶来時花開・・蝶、来たる時、花開く。 吾亦不知人・・吾、また、人を知らず、 人亦不知吾・・人、また、吾を知らず、 不知従帝則・・知らず、帝則に従うを。 良寛 なんと美しい詩ではないでしょうか。 この数行の詩のあいだに大自然の愛情に包まれて無心に戯れる蝶の楽しさが生き生きとうかがえるのではないでしょうか。 人間は自分の力で生きているのではない。この悠久の時空を通過する一因子にしかすぎないのです。 しかし、この因子には根性があります。 @ 文化を創造する。 A 文明を創造する。 B 子孫を伝承する。 この三つの根性により、人類は限りない発展を遂げてきたのです。
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